連日報道される窃盗や強盗などを見て、「もしかして我が家にも?」と危機感を覚える人は多いでしょう。
最近の家や車への侵入手口は単純な方法だけではありません。
侵入を防止するには手口を知りその対策を取ることが大切です。
この記事では、探偵の視点から家や車への侵入手口を詳しく解説します。
また、侵入された場合の適切な対応方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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年々、家や車への侵入犯罪は、手口が巧妙化しています。
年々、家や車への侵入犯罪は、手口が巧妙化しています。
今や、どの家や車も標的になる可能性があります。
犯人はどのような手口を使って侵入するのか、詳しくお伝えします。
侵入の手口でもっとも多いのは「鍵をかけ忘れたドアや窓を狙う」です。
住宅の中で2階やベランダの窓は侵入されにくいイメージですが、実際は侵入者にとって絶好の侵入口です。
もちろん、マンションの共用廊下側の窓も油断できません。
また、車の場合、エンジンをかけたまま車を離れたり、鍵を抜かずに駐車することで簡単に盗難のターゲットになります。
昔から家や車の侵入手口として使われるのが「ピッキング」です。
ピッキングとは、専用の工具を使って鍵を開ける犯罪手口です。
とくに、古いタイプのシリンダー錠は狙われやすく、数秒で開けられるケースもあります。
最近では、ディンプルキーやスマートロックなどの防犯性の高い鍵が普及していますが、対策を怠ると安全ではありません。
犯人の中にはバールやドライバーなどの工具を使い、「無理やりドアをこじ開ける」方法で侵入するケースもあります。
とくに、木製のドアや古いアルミ製の扉はこじ開けられやすく、アパートなどの賃貸よりも一戸建て住宅の方が狙われやすいです。
車の場合、ドアや窓の隙間に工具を差し込んでロックを解除する物理的な侵入が多いです。
工具はマイナスドライバーや針金など、隙間に入るものを利用します。
素早く正確に侵入できるのが「窓ガラスを割る」手口です。
住宅や車の窓やドアのガラス部分を割り、そこから手を入れて鍵を開けて侵入します。
音が出るため住宅街では避けられがちですが、周囲に人が少ない時間帯や場所ではよく使われます。
車の場合、音が小さく目立ちにくいという理由から、運転席や助手席横にある三角の窓を割る手口もあります。
住宅の侵入手口としてよくあるのが「サムターン回し」です。
ドアの内側にあるサムターン(つまみ)を工具を使って回し、解錠する手口です。
ドアに覗き窓や郵便受けがついている場合、そこから道具を差し込み、サムターンを操作することが可能です。
サムターン回しによる侵入は、ほかの手口より素早く比較的静かにでき、侵入の痕跡を最小限に抑えられるため発見まで時間がかかります。
犯人にとってメリットが大きいことから、現在の空き巣にもっとも多い手口として知られています。
建物の屋上や隣の建物から「ロープや梯子を使ってベランダから侵入」するケースもあります。
まるでドラマや映画のワンシーンのような手口ですが、実際にマンションやアパートの高層階で侵入された住宅はたくさんあります。
とくに、上層階は「空き巣に遭うことはない」と思う人が多く、ベランダの鍵をかけずに出かける住宅が多い傾向があります。
地上よりも屋上の方が人目につきにくいので、犯人のターゲットになりやすいです。
最近、車の侵入や窃盗の手口に増えているのが「リレーアタック」という方法です。
リレーアタックとは、車のスマートキーから発せられる電波を特殊な機器で増幅して、遠隔でドアを解錠する方法です。
リレーアタックは大きな音を出さずに犯行を行え、スマートキーと車が離れていても実行できます。
スマートキーの離れた場所から鍵を開閉ができるという機能は便利ですが、犯人にとって「誰にも気づかれず短時間で車に侵入できる」という大きなメリットがあります。
侵入者が家や車に侵入する理由は「金銭目的」だけではありません。
気づかぬうちに誰かに特定のターゲットになっている可能性もあります。
犯人はなぜ家や車に侵入するのか、具体的な目的についてお伝えします。
侵入者の中には、性的目的で侵入を試みる者もいます。
とくに女性の一人暮らしの部屋や、無施錠の車はターゲットになりやすいため注意が必要です。
ある日突然、家や車に第三者が侵入してきた場合、精神的ダメージは計り知れません。
わいせつ行為を目的とする犯人は、下見を繰り返してから実行する可能性が高いので注意が必要です。
侵入犯罪の中で最も多いのが、金品を狙った窃盗です。
現金や貴金属、電子機器など換金しやすい物品が盗まれるケースが多く、泥棒は侵入しやすい家や車をターゲットにします。
また、盗難品の中には個人情報が含まれることもあり、二次被害につながる恐れもあります。
嫌がらせや復讐を目的として侵入するケースもあります。
たとえば、家や車に侵入して「不快なものを置く、物を壊す、壁に落書きをする」などの行為が行われることがあります。
嫌がらせ行為に気づくまで、犯行がエスカレートする可能性があるので、大きなトラブルに発展しないように注意しましょう。
ストーカー加害者が被害者の行動を監視するために侵入することがあります。
たとえば、郵便物を盗んだり、室内に盗聴や盗撮機器を設置するなどの目的で侵入するケースなどです。
気づかぬうちに第三者に生活スタイルを監視される犯行は、プライバシーが大きく侵害されます。
過去にトラブルがあった人を狙うことが多いので気をつけましょう。
中には、犯罪そのものを楽しんだり、スリルを求めて侵入する者もいます。
自己顕示欲を目的とした侵入者は、SNSやネットなどで「侵入した証拠」を不特定多数の人に知らせることもあります。
現実と理想のギャップを求めて侵入する人もおり、精神的に不安定な状態の犯人もいます。
金銭目的などの侵入と違い、エスカレーションリスクが高く、行動パターンが予測不可能な部分が多いので注意しましょう。
家や車に侵入する犯人は「侵入しやすい場所」を狙うため、日頃から防犯対策を強化することが大切です。
今すぐ自分でできる侵入されない環境づくりについて、詳しくお伝えします。
多くの侵入者は、住人が不在の家を狙います。
そのため、外出時でも家に人がいるように見せることが大切です。
具体的には、次のような対策です。
侵入の目的が嫌がらせやストーカーという場合もあるので、旅行や出張中のときはSNSで留守にしていることを投稿するのも避けたほうがよいでしょう。
また、長期間駐車していると狙われやすいため、シャッター付きの車庫に入れたり定期的に位置を変えたりなどの工夫が必要です。
侵入者は、侵入しにくい家を避ける傾向があります。防犯対策をアピールすることで、狙われにくくすることが可能です。
具体的には、次のような対策です。
家や車の侵入は他人事ではありません。
いつ自分がターゲットになるかわからないので、近隣住民が一体となって声がけや見守りをすることも大切です。
ひとつの対策だけではなく、複数を組み合わせることでより強力な防犯対策につながります。
物理的な防犯対策を強化することで、侵入のリスクを大幅に減らせます。
具体的には、次のような対策です。
窓ガラスには防犯フィルムを貼ることで、割られにくくなります。「カメラ作動中」や「警備会社」のステッカーやシールを窓や玄関に貼るのも有効です。
また、車のスマートキーは電波遮断ポーチに入れれば、リレーアタックの被害を防げます。
どんなに家や車に対策をしても、犯人に侵入される場合があります。
侵入されたことが判明した場合、冷静に対応することが重要です。
ここでは、家や車の侵入を発見したとき、取るべき行動についてお伝えします。
侵入が発覚したときは、まず被害状況を冷静に確認することが重要です。
家の場合は、玄関や窓の鍵が壊されていないか、室内が荒らされていないかを確認しましょう。
車の場合は、ドアロックの異常や車内の荷物が盗まれていないかをチェックします。
侵入の痕跡がある場合は、手を触れずにそのままにしたり写真を撮ったりなどして証拠を残すことが大切です。
被害状況を正確に把握することで、専門機関に的確な報告ができます。
不審な物音や人影を見かけた場合は、迷わず警察に通報しましょう。
通報後は、警察による現場検証や安全の確認を行なわれます。
被害届や盗難届の提出によって捜査が開始されます。
侵入の経路や手口、目撃情報などを経て犯人を特定しますが、状況によって捜査終了まで時間がかかります。
侵入犯がまだ近くに潜んでいる可能性もあるため、家の中や車内を無理に確認しないようにしましょう。
とくに、夜間の場合は慎重な行動が必要です。
侵入の痕跡があるのに盗難品などが見当たらない場合は、後から何らかの被害が発生する可能性もあります。
盗難品として気づかれにくい個人情報が盗まれた場合は、クレジットカードの不正利用や銀行口座から出金などの被害に遭う可能性もあります。
二次被害を防ぐためにも、クレジットカードや銀行口座など、利用停止やパスワード変更の手続きをしましょう。
侵入犯の特定が難しい場合や、警察の捜査が進展しない場合は、探偵に相談するのも有効な手段です。
探偵は、独自の調査方法を用いて犯人の特定や証拠収集を行うことが可能です。
また、ストーカーや嫌がらせ目的の侵入であった場合、警察がすぐに動かないケースもあるため、探偵に依頼することで迅速に対応できる可能性があります。
知識と経験が豊富な探偵はさまざまな状況に応じてくれるので、心身ともに抱える不安を早期解決に導いてくれます。
ここでは探偵が実施する車や家への侵入に対する調査に関して解説します。
侵入の証拠がなければ、警察がすぐに動いてくれることはありません。
そのため、探偵は「侵入」の証拠をつかみます。
防犯カメラを設置などして、侵入しているところをとらえ、証拠の収集します。
収集した証拠は、法的な証拠にも使用できます。
探偵は調査のプロです。
映像があれば、探偵は侵入者の素性を明かすことができます。
素性が分かれば、侵入への対策が立てやすくなります。
また、警察にも情報提供ができます。
警察や裁判所への相談・訴訟がスムーズに進行し、被害の早期終息が期待できます。
家や車への侵入犯罪は、身近な場所でいつ発生してもおかしくありません。
侵入者は無施錠のドアや窓を狙うだけでなく、ピッキングやこじ開け、リレーアタックなど、さまざまな手口を駆使して侵入を試みます。
侵入の目的も、窃盗にとどまらず、ストーカー行為や嫌がらせ、自己顕示のためなど多岐にわたります。
万が一、侵入された場合は冷静に状況を把握して専門機関に相談をしましょう。
当事務所は、家や車の侵入トラブルに関する調査を行っています。
侵入被害や悩みなどがございましたら、いつでも相談ください。
監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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