盗聴とは、会他人の話や音声を無断で録音・録画することを指します。
盗撮とは、他人の姿や映像を無断で撮影することを指します。
盗聴・盗撮には、さまざまなトラブルがあります。
プライバシーの侵害
盗聴・盗撮は、プライバシーの侵害として大きな問題となっています。盗聴・盗撮によって、以下のようなプライバシーが侵害されます。
- 私生活の秘密
- 個人情報の漏洩
- 名誉毀損
- 精神的苦痛
不正な情報収集
盗聴・盗撮は、プライバシーを侵害するだけでなく、不正な情報収集にも利用されることがあります。以下のような情報が収集される可能性があります。
盗聴・盗撮による情報収集の目的には、以下のようなものがあります。
- 企業間の競争
- 政治・経済活動への影響
- 個人情報の悪用
- 犯罪の計画
盗聴・盗撮による不正な情報収集によって、以下のような被害が発生する可能性があります。
- 個人情報の漏洩
- 企業秘密の流出
- 経済的な損失
- 名誉毀損
- 精神的な苦痛
恐喝
盗聴・盗撮された映像や音声が悪用され、被害者に対して恐喝が行なわれることがあります。
盗聴・盗撮によって得た情報を利用して、相手を脅迫し、金銭やその他の利益を要求する行為は、「恐喝罪」に該当する可能性があります。
恐喝罪とは?
刑法第249条の恐喝罪とは、人を畏怖させて、財物やその他の利益を要求する罪です。恐喝罪の法定刑は、10年以下の懲役です。(恐喝罪の公訴時効は7年です。)
刑事告訴
盗聴・盗撮による恐喝の被害を受けた場合は、刑事告訴を検討することができます。刑事告訴は、検察官に対して犯罪の捜査を請求する手続きです。
民事訴訟
被害者は、加害者に対して民事訴訟を提起して、損害賠償請求をすることもできます。民事訴訟は、裁判所に判決を求めて紛争を解決する手続きです。
盗聴・盗撮による恐喝の事例
- 浮気や不倫の証拠を撮影して、相手方に金銭を要求する
- 企業秘密を盗聴して、会社に金銭を要求する
- 犯罪行為の証拠を盗撮して、相手方に口止め料を要求する
ストーカー行為
盗聴・盗撮がストーカーによって使用され、被害者の日常生活が侵害されることがあります。これには、居住地の把握や行動の監視が含まれます。
ストーカーが自宅や車内、勤務先に盗聴・盗撮を設置した場合、以下の法律に抵触する可能性があります。
- 住居侵入罪
- 非権限アクセス禁止法違反
- 電磁記録不正作出・供用罪
- プライバシー侵害
- ストーカー規制法違反
- 刑法第173条の私生活の平穏侵害罪
住居侵入罪
ストーカーが自宅に侵入して盗聴・盗撮を設置した場合、住居侵入罪(刑法第130条)に抵触する可能性があります。
住居侵入罪は、3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。
非権限アクセス禁止法違反
ストーカーが車内に侵入して盗聴・盗撮を設置した場合、非権限アクセス禁止法違反(不正指令電磁的方法により財産取得罪)に抵触する可能性があります。
非権限アクセス禁止法違反は、5年以下の懲役または500万円以下の罰金が科されます。
電磁記録不正作出・供用罪
ストーカーが盗聴・盗撮で得た画像や音声を記録・保存した場合、電磁記録不正作出・供用罪(刑法第167条)に抵触する可能性があります。
電磁記録不正作出・供用罪は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。
プライバシー侵害
ストーカーが盗聴・盗撮によってプライバシーを侵害した場合、民法上の不法行為として損害賠償請求の対象となる可能性があります。
ストーカー規制法違反
ストーカー行為を目的として盗聴・盗撮を行った場合、ストーカー規制法違反(ストーカー行為等の規制等に関する法律)に抵触する可能性があります。
ストーカー規制法違反は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。
刑法第173条の私生活の平穏侵害罪
ストーカー行為により、被害者の私生活の平穏が著しく侵害された場合には、刑法第173条の私生活の平穏侵害罪に抵触する可能性があります。
私生活の平穏侵害罪は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。
盗聴・盗撮が犯罪になるケース
日本の法律では、盗聴器や盗撮器を販売・購入することは犯罪ではありません。
インターネット上には、あらゆるタイプの盗聴・盗撮器が販売されており、誰でも手軽に購入できます。
では、盗聴・盗撮が罪に該当するケースとは?
盗聴の場合
日本の法律では、盗聴行為それ自体を直接罰する法律はありません。
しかし、盗聴行為によって得られた情報を利用して、以下の行為を行なった場合には、犯罪行為に該当し罪に問われる可能性があります。
- 脅迫
- 誹謗中傷
- ストーカー行為
- 盗聴で得た内容を他人に漏らした得た内容の漏洩行為
盗撮の場合
盗撮を取り締まる新たな法律が、2023年6月23日に国会で成立し、同年7月13日より施行されました。
新法に含まれるのは盗撮行為を処罰する「撮影罪」のみならず、提供や保管も処罰の対象に!(撮影罪の正式名称は「性的姿態等撮影罪」です。)
撮影罪
正当な理由がないのに、ひそかに、性的姿態等を撮影すること「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」
提供罪
性的姿態等撮影罪の処罰対象となる行為によって撮影・記録された性的影像記録を第三者に提供「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」
保管罪
提供や公然陳列を目的として、性的映像記録を保管すると、性的影像記録保管罪が成立します。「2年以下の懲役又は200万円以下の罰金」
撮影罪が成立する行為の事例とは
- 女性のスカートなかを盗撮する行為
- 相手に無断で性行為を録画する行為
- 泥酔した相手の下着を盗撮する行為
- 女子トイレに侵入して女性を盗撮する行為
- 更衣室や脱衣所で着替え中の人を盗撮する行為
盗聴・盗撮された情報は「どのように」悪用されるのか
盗聴・盗撮された情報は、「どのように」悪用されるのか?
盗聴・盗撮された映像や音声は、悪意ある者によってさまざまな形で悪用される可能性があります。
リベンジポルノや嫌がらせ被害で、インターネット上に一度でも流出した映像や音声は『デジタルタトゥー』と呼ばれ、完全に消し去ることは不可能だと言われています。
また、盗聴で得た情報や会話から「抜粋(抜き出し)」した言葉やキーワードを用い、本人にしかわからない「誹謗中傷」も。
- 恐喝
- 嫌がらせ
- リベンジポルノ
- ストーカー被害 etc…