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公開日: 2025/06/13 最終更新日: 2025/06/26
海外、外国人トラブル関連記事
 公開日: 2025/06/13 最終更新日: 2025/06/26

外国人労働者の在留資格・不法就労調査

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厚生労働省の2024年10月末時点のデータによると、外国人労働者は2,302,587人で、前年比253,912人増加しました。

この数値は過去最多を記録。

国籍別で見るとベトナムからの労働者が最も多く、次いで中国、フィリピンと続きます。

外国人労働者が増えている一方で、在留資格が偽造されたり、不法就労をはたらく人もおり、社会問題化しています

この記事では外国人の在留資格・不法就労について詳しく解説し、またその調査についてもお伝えしていきます。

在留資格(在留資格認定証明書)とは

在留資格(厳密には在留資格認定証明書)とは一体何なのか、また、ビザとはどう違うのか解説していきます。

外国人が日本に入国・在留するために必要な資格のこと

在留資格とは、外国人が日本に入国・在留するために必要な資格のことであり、法務省が発行します

対象となるのは、日本に中長期滞在する外国人です。

在留資格は日本で行う活動の内容を証明するもので、逆を言えば、在留資格認定証明書に記載されていない活動は認められません

在留資格の交付を受けるには、審査に通過する必要があります。

申請内容と実際の活動内容に相違がないか、慎重に調査されます。

不審な点がみられた場合は、事業所への立ち入り調査が行われる場合も。

虚偽申請をした場合には、在留資格等不正取得罪という罪に該当し、この罪に問われた場合3年以下の懲役や300万円以下の罰金が科されるおそれがあります。

在留資格の種類とは

在留資格には29の種類があり、外国人が日本で行う活動によって、取得する在留資格は変わります。

その種類は大きく分けて4つに分けられます。

就労資格、非就労資格、居住資格、その他の資格です。

就労資格 非就労資格 居住資格 その他の資格
在留資格 外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、高度専門職、経理・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、特定技能、技能実習 文化活動

短期滞在

留学

研修

家族滞在

文化活動

短期滞在

留学

研修

家族滞在

特定活動

在留期間は資格によって異なります。

在留資格とビザの違いとは

一般的に在留資格=ビザという認識がありますが、本来は全くの別物です。

ビザは日本に入国時に必要なものであり、在留資格は入国後に日本でどのような活動ができるかを定めた許可のことになります

在留資格 ビザ
役割 日本に滞在するためのもの 日本へ入国するためのもの
申請場所 出入国在留管理局 大使館・領事館
管轄 法務省 外務省

不法就労とは

不法就労とは、外国人が日本で違法に働くこと

外国人の就労にはさまざまな規制があり、次の3つのケースにあたる場合は不法就労に該当します。

不法滞在者が働くこと

前述したとおり、外国人が日本に滞在するためには、在留資格が必要です。

不法に入国するなどして、在留資格なく滞在することや、在留期間を過ぎて日本にとどまることは違法になります。

滞在する許可が下りていないのですから、もちろん働くこともできません。

働く許可がないのに働くこと

在留資格のうち、文化活動、短期滞在、留学、研修、家族滞在、これらの資格を持つ者は就労が許可されていません。

働いて収入を得るためには、入国管理局に申請して、資格外活動許可を受けねばなりません。

ただし、許可が下りたとしても、労働時間は原則週28時間までに制限されており、なおかつ風俗店やパチンコ店などで働くことは禁止されています。

資格外活動許可なく働いたり、28時間以上働いた場合は不法就労となります。

許可された分野の範囲を越えること

在留資格のうち「技術」や「医療」、「教育」など18資格では、限定された分野での就労が許可されています。

ただし、その範囲を超えて別の仕事をした場合には、不法就労に該当します。

たとえば、「教育」の資格で来日したものの工事現場で働いた場合には、不法就労にあたります。

不法就労はどのようにチェックされるのか

在留カードでチェック

日本に中長期在留する外国人には、国から「在留カード」が交付されます。

在留カードには氏名や生年月日のほか、在留資格や在留期間、就労制限の有無などが記載されており、合法的に日本に在留していることを証明する役割があります

情報に変更があればすぐに届け出なければいけないため、カードには常に最新の情報が記載されています。

また、在留カードは携帯することが義務付けられており、職務質問を受けたときなど、見せることが要求されます。

在留カードと照らし合わせて齟齬が発覚すれば、不法就労ということになります。

ただし昨今、偽の在留カードを製造・販売するマーケットが形成されており、そのカードが本物かどうかを確かめる必要があるでしょう。

ホログラムまで精巧に再現されており、目視ではわからない場合もあります。

 

マイナンバーでチェック

個人番号(マイナンバー)は、外国人が初めて住民票を作成した際にも交付されます

外国人が住民票を持つことができるのは、在留期間が3カ月以上になるケースです。

外国人がアルバイトなどをする際には、勤務先にマイナンバーを通知しなければいけません。

マイナンバーにより納税状況がわかり、そこから所得がわかります。

その確認の際に、就労許可がないのに収入があったり、明らかに週28時間労働では稼げない収入を手に入れている場合は、不法就労となります。

不法就労が発覚すると事業主も罪に問われる?

就労資格の無い外国人を働かせた事業主は、「不法就労助長罪」に問われます。

不法就労助長罪に問われた事業主には、懲役3年以下または罰金300万円以下の罰金が課される場合があります。

「知らなかった」では済まされないのです。

不法就労助長罪の主な例としては、以下の3つのパターンがあります。

  • 密入国をした人、在留期限が切れた人などを働かせた場合
  • 就労が認められていない在留資格の人を働かせた場合
  • 在留資格で許可された範囲を超えて働かせた場合

不法就労をしていると発覚した場合は、

  • 解雇する
  • 入国管理局への出頭をうながす

という2つの対応が必要となります。

不法就労が社会問題になっているケース

外国人の不法就労は多くの国で深刻な社会問題になっており、日本も例外ではありません。

本章では実際に日本で取り上げられている、不法就労問題を解説します。

外国人労働者が多い町で横行する闇労働

1992年、群馬県で一番小さな町大泉町には2304人の外国人が移住、そのうちブラジル人は1528人を数え、大泉町は「日本のブラジル」と呼ばれるようになりました。

この勢いは一時的なものではなく、ここ10年間で1000人近いアジア系移民がこの町に移り住んだといいます。

大泉町のような外国人労働者が多い地域では、在留資格を持たず、労働資格がない状態での闇労働も横行しており、それを後押しする国内外ブローカーも後を絶ちません

ニセの日本語能力証明書や、在留カードを偽造する業者も存在しています。

入管法違反による不法就労は、取り締まりを強化する傾向にありますが、それをかいくぐるための術も巧妙化しているというのが現状です。

失踪する技能実習生、偽名を使い第二の職場へ

留学生や技能実習生は、日本の複雑な制度に対応できず、現地のエージェントに高額な料金を支払って在留許可を取得するケースが多いです。

つまり、来日後どれだけハードな労働を課されて転職を考えても、また複雑な手続きが必要になり、実質転職は不可能になります。

こうした状況に置かれたとき、外国人労働者は偽名を使って2つ目のバイトを始めます。

また、「労働が厳しい」「もっといい給与の仕事に誘われる」などといった理由で失踪し、身分を偽って失踪先で働き口を探すといったケースもあります。

技能実習生の失踪者は増えており、令和5年は9,753人もの方が失踪

これは全体の約1.9%を占め、過去最多を記録しました。

探偵による外国人労働者の在留資格・不法就労調査はどのように行うのか

外国人労働者をこれから雇う予定であったり、今雇っている外国人に疑わしいところがあった場合は、在留資格・不法就労調査を行いましょう。

その調査方法について、解説していきます。

調査の範囲

  • 労働者の在留資格確認:有効なビザを保持しているか、適切な就労資格があるかどうか
  • 書類の偽造確認:提供された書類が偽造されていないかどうか
  • 就労状況の確認:実際の労働内容や、就労時間がビザの条件に合致しているか

調査手法

  • 公的記録の確認:法務省や入国管理局の情報と照らし合わせる
  • 聞き込み調査:労働者の背景や活動についての聞き込みを行う
  • オンライン調査:インターネット上のデータや公開情報を利用して確認する

調査後の動き

調査結果はご依頼者に、詳細な報告書としてお渡しします。

そして調査の結果、在留カードの偽造や資格外活動の事実があれば、最終的には法的機関(警察・入国管理局)へ通報するという流れになります。

その橋渡しも行いますので、ご安心ください。

外国人労働者の在留資格・不法就労調査を行いたい場合は、ぜひご相談を!

少子高齢化が嘆かれる昨今、外国人労働者の力に期待が膨らみますが、その一方で不法滞在・不法就労増加という問題も浮上しています。

いかなる理由があろうとも、不法滞在・不法就労は犯罪です。

それを見逃した人間も、平等に罰せられます。

少しでもなにか違和感を覚えたら、一度ご相談ください。

当探偵事務所は、24時間365日、無料相談窓口にて相談を受け付けています

監修者・執筆者 / 山内

1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ

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