「交際関係になれば資金援助する」という名目で5人もの女性から合計183万円ものお金を騙し取った男性が起訴され、大阪地裁にて懲役3年の実刑判決を受けました。
男性はマッチングアプリ上で偽のプロフィールを掲載しており、「経営者」「年収2,000万円」といった女性の目を引く内容でターゲットを集めていました。
そこで連絡を送ってきた女性を呼び出し、交際して資金援助をするための補償金として女性に金銭を要求しました。
これは男女問わずマッチングアプリなどの出会い系アプリで使われる手法で、主に会う前に数万円ほどの補償金を求めるものが主流ですが、被害に遭った女性の一人は50万円もの金額を支払ったとのことで、かなり悪質な被害であることが伺えます。
このように、マッチングアプリを用いて詐欺など金銭的な被害を受けるケースは多く、令和6年のSNS経由の投資・ロマンス詐欺被害の認知件数は全国では10,164件、大阪府だけでも2,658件と年々増加傾向です。
マッチングアプリが出会いのツールとして広く使われるようになってきていますが、利用が18歳以上に限定されていることからも、利用に注意が必要なアプリとなっています。
このようなトラブルを回避するためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
今回の記事では、マッチングアプリで金銭的被害を受ける可能性のあるケースの特徴と、被害に遭わないための対策を解説します。
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マッチングアプリで出会った女性5人から現金計183万円を騙し取ったとして、詐欺罪に問われた20代の男性被告人に対して、大阪地裁は懲役3年(求刑:懲役4年)の実刑判決を下した。
引用元:パパ活詐欺「交際してくれたら、毎月100万円あげます」 自称「年収2000万円」元バーテンダーが手を染めた犯行詳細 – 弁護士ドットコム
今やマッチングアプリは恋人や結婚相手を作る出会いのきっかけとして広く知られており、会いたいと思った相手と実際に対面して関係を深めることができます。
ですが、恋愛感情を巧みに利用してお金を騙し取る被害が相次いでいるのが現状なので、警戒を強める必要があります。
実際にマッチングアプリ経由で金銭面での被害を受ける場合はどのようなケースがあるのか、解説していきます。
マッチングアプリや出会い系サイトなど異性との出会いが絡むサイトで起きる特有のトラブルが「補償金」の問題です。
これは会う話を持ちかけてきた相手から「これからの会う費用のために先にお金をもらいたい」など、先々の関係発展をふまえた資金を要求される手口です。
実際に支払ったお金が会うための資金に使われることはなく、そのまま騙し取られた上に被害に気付いた時には既に相手との連絡が取れなくなってしまうことが大半となります。
今回の事件のケースでは、被害を受けた女性が相手の男性と同様のプロフィールを掲載しているアカウントをアプリ内で発見したことが逮捕につながりました。
しかし、もしこのような手がかりがないままだと被害を受けても泣き寝入りとなってしまうケースも多いです。
マッチングアプリに限らず、SNSなどインターネットを介して他人と交流できるツールすべてで発生する詐欺行為が、投資やマルチ商法への勧誘です。
副業への興味やお金を稼ぎたい気持ちなどを会う前の連絡の中で引き出し、実際に対面した時に「実は良い話があって…」などの言い回しから投資の商材を買わせようと仕向けてきます。
中には別の第三者が途中で現れて替わって話を始めたりなど、実際に会っていることからどんどん断れない状況に追い込まれ、最終的には高額な商材を購入させられてしまうでしょう。
近年繁華街でも注意喚起が盛んに行なわれているのが、ぼったくりバーへの連れ込みです。
マッチングアプリを経由して知り合った異性から「おすすめの店で飲みたい」「行きたい店がある」などの言葉を受けて入店したお店で高額請求をされてしまうのが主な被害になります。
この場合、異性と店側は協力関係にあることが大半で、マッチングアプリでターゲットを見つけて連れ込む行動役と指示役の関係性です。
時には数十万円にもなる請求が行なわれ、その場でお金が支払えない場合はコンビニなどでお金を引き下ろすように指示されてしまいます。
結婚すると思わせてお金や資産を奪い取る結婚詐欺や、恋人関係になったと勘違いさせて金銭を騙し取るロマンス詐欺は古くからある詐欺被害ですが、マッチングアプリ上でも横行しています。
特にマッチングアプリ経由だと出会いの機会が格段に増えるため、おのずとこのような詐欺被害に遭う可能性も上がってしまいます。
また、インターネットを経由することで海外に住む異性であっても知り合えてしまうため、国を超えた「国際ロマンス詐欺」も増加しています。
加害者が海外にいる場合だと、解決までのハードルは更に上がってしまうでしょう。
マッチングアプリではさまざまな人と関われる機会があるからこそ、怪しい人物を完全に排除した上で利用することは難しい部分があると言わざるを得ません。
そのため、ある程度は自分自身で金銭的被害を受けないための対策を行なうことが必要になっていきます。
どのような点に警戒すべきか、またもし被害を受けた場合はどのようにして解決すればいいかをご紹介します。
マッチングアプリで知り合ってすぐに「会いたい」「明日空いてる?」など会う口実を作ろうとしてくる相手は警戒することをおすすめします。
きちんとした人間関係を作るためにはやはりある程度の時間が必要になりますし、いきなり会ったとしても相手の人となりも何もわからない状態だと会話も弾まないことは十分に予想されます。
そのような状態であっても会おうとする相手には、何か関係進展以外の別の目的があると考えていいでしょう。
例え写真が好みの異性のタイプであったり、とても興味を惹かれる要素があったとしても、トラブル回避のためにすぐに会うのはやめましょう。
もし相手と会ってから怪しい要素が感じられた場合、すぐに相手から離れるのがベストです。
「急用ができた」「行かなければいけない用事ができた」といったように理由は何でも良いので、とにかく離れることでトラブルを回避できます。
離れようとした時に相手が譲歩してきたり、なかなか解放してくれない場合であっても、とにかく根負けせずに離れたい意思を示し続けることが重要です。
相手もターゲットは一人だけではないので、固執し続ける理由はないため数分以内には解放してくれるでしょう。
もしマッチングアプリで金銭的被害を受けて警察に通報したとしても、被害額が数万円ほどと小規模であったり実害がない場合は、警察もそこまで捜査に乗り気になってくれない可能性が高いです。
それでも受けた被害を解決したいとお考えの方は、探偵にまで調査依頼をするのがおすすめといえます。
探偵であれば、例え警察が捜査に乗り出さない事件であっても調査を行ない、解決に向けて証拠集めなどに取り組んでくれます。
まずは一度相談することでどのような対応が必要になるか教えてくれるので、自分の悩みを伝えてみましょう。
当事務所はマッチングアプリトラブルを解決してきた多くの実績があります。
具体的に下記のような調査を実施します。
調査において個人情報保護法の遵守や違法行為の回避、依頼者のプライバシー保護、関係機関との適切な連携が重要です。
相談内容を具体的に伝えて、費用や調査期間を確認しましょう。
一人で悩まず、早めに相談することが大切です。
監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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