
「母親から借金の肩代わりを強要され、断ると脅された」
「時間帯を問わず母親が自宅に押しかけてきて、大声で騒がれる」
「母親が執拗に勤務先に電話をかけてきて、仕事にならない」
「SNSで母親から繰り返し誹謗中傷される」
このように、母親が嫌がらせの加害者になるケースが存在します。
中には、「家族間のトラブルだから、我慢するしかない」と諦めている方も多いのではないでしょうか。
もちろん、親子間には、互いに助け合わなければいけないという相互扶助義務が存在したり、窃盗などの一定の刑罰が免除されたりします(親族相盗例)。
しかし、子どもの生活が脅かされるようなひどい嫌がらせの場合は、何らかの方法で適切に対処をする必要があります。
この記事では、母親からの嫌がらせの概要と、その対処方法について解説しています。
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母親から子どもに対する嫌がらせの手法はさまざまありますが、主に心理的な嫌がらせ、金銭的な嫌がらせ、プライバシー侵害、名誉毀損の4つのパターンに分かれます。
以下、それぞれ詳しく解説します。

心理的な嫌がらせとは、言葉や態度によって相手の心を傷つける精神的な暴力のことです。
親から子どもに対する心理的な嫌がらせは、以下のような例があげられます。
このような親による心理的な嫌がらせは、子どもの自尊心を傷つけ、恐怖や不安感を引き起こします。
その結果、不眠・頭痛などの身体症状、対人関係の問題などが起こり、ひどい場合は人格障害や摂食障害など、精神的な疾患につながる場合があります。

親から子どもに対する金銭的な嫌がらせとは、成人した子どもに金銭の自由を与えなかったり、経済的に追い詰めるなどの行為をすることをいいます。
金銭的な嫌がらせの具体例としては、以下のような例があげられます。
子どもを経済的に追い詰めることで、社会から孤立させ、母親に依存させるよう仕向ける目的があります。

母親から子どもに対する嫌がらせのひとつに、プライバシー権の侵害行為があります。
プライバシー権とは、私生活などのプライベートな情報を他人にみだりに公開されない権利のことをいいます。
プライバシー権の対象となる情報の一例は、以下のとおりです。
このようなプライベートな情報を本人の同意なく盗み見ることは、プライバシー侵害に該当します。
そして、たとえ家族間であっても、プライバシー侵害が成立し得ます。
一例として、以下の行為があげられます。
ただし、未成年の子どもに対して「子どもの安全のためにスマホをチェックしている」というような場合はプライバシー侵害とはなりません。
「親権の行使」(子に適切な教育を行う、安全を確保するという義務)として、違法性はないと判断される可能性が高いからです。

母親からの嫌がらせとして、子どもの名誉を毀損する言動をするというものがあります。
名誉毀損とは、嘘の事実を他人に言いふらして対象者の社会的評価を低下させる行為のことを指します。(刑法230条第1項)
刑法の名誉毀損罪の法定刑は、「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」です。
名誉毀損罪に該当する言動の要件は、以下のとおりです。
たとえ親子間であっても、子どもに関する虚偽の情報を吹聴するなどして、社会的評価を傷つける行為をした場合は、名誉毀損に該当し、罪に問われる可能性があります。
母親による名誉毀損に該当するものとしては、以下の行為があげられます。

母親から嫌がらせを受けた時、「無視をする」という対応は、効果的ではありません。
母親からの嫌がらせを放置すると、さまざまな形で子どもに悪影響が生じます。
嫌がらせ行為を放置するリスクについて、以下で詳しく解説します。

嫌がらせを受けた子どもは、精神的苦痛が続くことが原因で、不安、抑うつなどの精神的不調が現れることがあります。
また、嫌がらせによるストレスが原因で、身体的な不調(不眠、頭痛、胃腸の不調など)を引き起こすこともあります。
症状が悪化すると、うつ病などの精神疾患を発症する可能性もあります。

母親からの嫌がらせを放置してしまうと、母親は「何をしても大丈夫だ」と誤認し、子どもに対する嫌がらせをエスカレートさせる可能性があります。
その結果、より悪質な方法で嫌がらせをされて被害が拡大し、解決が困難になる場合があるのです。

親子関係に深刻な問題を抱えている場合、「親子の縁を切りたい」「親子関係を断絶したい」と思う方は少なくありません。
しかし残念ながら、法律上の親子関係を完全に解消することはできません。
それほどまでに、日本の法律上の親子関係は強固なものなのです。
なお、似た概念として「勘当」がありますが、これは親が子どもに対して言い渡す言葉で、「今後、子どもの面倒は一切見ない」といった俗説的な意味合いがあります。
また、「絶縁」とは、親子が一切連絡を取らなくなった状態のことを指します。
「勘当」や「絶縁」は、あくまでも世俗的な表現であり、法的な意味合いはありません。
では、親から深刻な嫌がらせを受けているような場合、どのように対処すべきなのでしょうか。
実は、母親からの影響をできるだけ少なくする方法は存在します。

法律的な親子関係を完全に解消する方法はありません。
しかし、現実的に親との関わりを断ち、母親からの悪影響を最小限に抑える方法は複数存在します。
代表的なものとして、以下の3つの方法を紹介します。

親子が同居している場合、子どもが親との同居を解消し、引っ越すという方法があります。
生活環境を切り離すことで、親子間に精神的な距離感が生まれ、衝突の頻度を減らすことが期待できます。
また、親に引っ越し先を教えず、電話番号等の連絡先を伝えないことで、関係を希薄にすることも可能です。
加えて、住民票に閲覧制限をかける方法もあります。
住民票の閲覧制限を希望する場合は、市区町村の役所の窓口に「住民票等の写しの交付制限に関する申出書」を提出すれば手続きが可能です。

分籍とは、成人の子どもが親の戸籍から独立し、新しく自分の戸籍を設ける手続きです。
この手続きにより、親の戸籍から抜け、戸籍上の本籍地を自由に選べるようになります。
分籍をしても法律的な親子関係が解消するわけではありませんが、戸籍を分けることで、親との縁を切ったという心理的な効果を得ることができます。
戸籍上でも親子関係を感じたくないと考える方は、親元から除籍して独立した戸籍を作る手続きを検討することをお勧めします。

母親から悪質な嫌がらせを受けた際、法的措置を講じることはできるのでしょうか。
結論としては、たとえ家族間であっても、訴訟や調停などの法的措置を取ることは可能です。
以下、母親に対して取り得る法律手続きを解説します。

親から金銭を要求されたり、勝手に使われたりした場合は、民事上の不当利得返還請求や損害賠償請求をすることが可能です。
ただし、親族間の窃盗や横領は親族相盗例という規定により、刑事罰が免除される可能性があります。
親族相盗例とは、親族間での窃盗罪や横領罪など一部の財産犯について、刑を免除したり告訴がなければ処罰できないとする刑法上の特例です。
親族相盗例が適用される親族の範囲は、配偶者や直系血族(父母、子、祖父母、孫など)、同居している親族(6親等以内の血族、3親等以内の姻族)です。
これは「法は家庭に入らず」という考えに基づき、家族間のトラブルには国家権力の介入を最低限にするという趣旨があります。
ただし、親からプライバシーを侵害されたり、名誉を毀損されたりしたことで精神的苦痛を被った場合、裁判所に不法行為としての証拠を提示できれば、慰謝料などの損害賠償請求が可能です。
また、嫌がらせの行為が非常に悪質な場合は、刑事訴訟に至る可能性もあります。

親子関係調整調停とは、親子間の感情的対立や財産管理のトラブルなどによってこじれた関係を円満にするため、家庭裁判所の調停委員を介して話し合いを行う手続きのことです。
親子関係調整調停は、関係性を円満に回復することが目的であり、調停委員が間に入り、双方の事情を聞いたうえで解決策を提案します。
調停委員は、当事者双方から丁寧に事情を聞き取り、中立公平な立場で、解決策の提示や助言を行ってくれます。
母親との関係性修復を望む場合は、この方法が最適です。

接近禁止仮処分命令とは、親からの過度な嫌がらせ行為により、子どもの心身に危険があると判断された場合に、親が子どもに接近したり連絡をすることを禁止する命令のことをいいます。
親子間では、DVを理由とした接近禁止命令は適用されませんが、民事保全法の接近禁止仮処分命令が適用可能です。
接近禁止命令には、以下の内容を含めることが可能です。
母親と一切の関係を断ちたい場合に最適な方法です。

母親から子どもへの嫌がらせ行為などの親子間でのトラブルにおいて、探偵に依頼することで、以下のようなサポートを得ることができます。

探偵に依頼する最大のメリットは、嫌がらせの証拠収集の代行や、証拠収集のサポート・アドバイスを受けられる点です。
たとえ親子間であっても、トラブルを解決するために、法的措置を講じなければならないこともあります。
その際、不法行為の証拠資料を提示できれば、その後の法的手続きをスムーズに進めることができます。
証拠として有力なものは、以下のようなものがあげられます。
探偵に依頼することで、このような証拠を安心・確実に収集することが可能です。
また、証拠収集のプロである探偵に依頼することにより、母親にバレることなく調査することができます。
証拠を集めていることが勘付かれ、さらなる関係悪化を引き起こすというようなリスク回避に繋がります。

探偵は、依頼を受けたケースの調査が終わった後も、弁護士や医療機関、カウンセラーなどの専門家へ、情報の共有と引き継ぎを行います。
調査結果を元に、依頼者が今後どのように動けばいいのか、適切なアドバイスをし、専門家への橋渡しも行います。
また、探偵による調査の結果をまとめた報告書は、弁護士などの法律家の参考資料となるだけでなく、そのまま裁判の証拠資料として提出することができます。

当探偵事務所では、家族間のトラブルに関するさまざまなご相談に対応し、ご依頼者のお悩みにお応えします。
「家族のことだから我慢するしかない」と諦めず前に、まずはご相談だけでも、お気軽にご連絡ください。
他社で断られた案件についても、丁寧にご対応いたします。
24時間365日、お問合せフォーム・電話・メール・LINEにてご相談をお待ちしております。

監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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