
「言葉や指導が厳しいだけだと思っていたのに、気づけば研究や将来にまで影響が出ている気がする……。」
それはアカデミックハラスメント(アカハラ)かもしれません。
アカハラを放置してしまうと、学業や就職に不利益を受けたり、精神的に追い詰められてしまうケースもあります。
「これってアカハラなのかな?」と悩んでいる方も、まずは事実を知ることから一緒に始めましょう。
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アカデミックハラスメント(アカハラ)は、厳しい指導との区別がつきにくいため、被害を受けていても自覚しにくいことがあります。
ですが、そのまま放置してしまうと学業や進路に大きな影響を与える深刻な問題に発展しかねません。
ここでは、アカハラの基本的な定義や代表的な類型、アカハラが起こりやすい場面について解説します。

アカデミックハラスメントとは、教育や研究の場で立場や権限を使って、不当な扱いをすることを指します。
教授と学生、研究者と上司といった上下関係の中で起きやすく、厳しい指導だから仕方ないと思い込んでしまう方も少なくありません。
その結果、被害にあっても「自分の弱さのせいだ」と思い込み、気づかないうちに状況が悪化して声を上げられなくなるケースも少なくありません。
実際、1990年代以降は大学でのアカハラ被害の訴えが増加し、社会問題として注目されるようになりました。
厳しい指導の名目で学生や研究者が追い込まれ、精神的に不調をきたしたり、将来の進路を奪われる深刻な事例が相次いだからです。
こうした状況を受け、文部科学省は「大学等におけるハラスメント防止のためのガイドライン」を示し、大学や研究機関に相談窓口や防止策の整備を求めました。
このガイドラインの目的は、被害者が安心して声を上げられる環境を整え、大学が適切に調査・対応できる体制をつくることにあります。
具体的にアカハラとされる行為には、次のようなものが定められています。
これらは、厳しい指導の範疇を超えて教育環境を壊す深刻な行為です。
表面上は教育の一環に見えても、受ける側にとっては心身をすり減らす負担となり、研究への意欲や将来への希望を奪ってしまいます。
アカハラは、学業や研究に打ち込むはずの時間を奪い、将来の可能性そのものを制限してしまう危険性があるのです。
だからこそ、大学や社会全体でアカハラを防止する体制を整えることが強く求められています。

アカハラとひとことで言っても、その形はさまざまです。
ときには単なる意見の違いに見えたり、嫉妬や逆恨みのような感情が表れることもあります。
そのため、当事者にとっては、指導の範囲なのかどうかの判断がつきにくいのが特徴です。
ここでは、特に多く見られる代表的な4つのパターンを事例とともに紹介します。

性的な言動を拒否したことをきっかけに、学業や研究に不利益を与えられるパターンです。
一見すると恋愛感情のもつれのように見えますが、実際には指導者と学生の力関係を悪用したアカハラに発展していくのが特徴です。
性的ハラスメントがベースになっているため、被害者は、拒んだ自分のせいで不利益を受けていると自責に陥りやすく、声を上げづらいのも大きな問題です。
こうしたケースでは、セクハラの加害行為とアカハラが複合して起きており、精神的な負担がより大きくなります。
実際の事例としては、最初は冗談や好意の延長だと思っていた言動が、拒否をした途端に学業や進路に不利益が及ぶケースです。
このように、性的な関係の拒否をきっかけに研究・進路で不利益を与える行為は、単なる嫌がらせではなく、明確なハラスメントです。
場合によってはセクハラやパワハラの対象になったり、強要や脅迫など刑法上の違法行為にあたる可能性もあります。
一人で抱え込むほど被害は見えにくく、深刻化するため、早めの相談が欠かせません。

学生や若手研究者が優秀であったり、独自の意見を持っていると、それを脅威と感じた指導者が過剰に介入してくるケースです。
被害者は「教授の方針だから従うしかない」と思い込みやすく、学びの自由やキャリア形成のチャンスを奪われてしまいます。
これは教育的配慮ではなく、指導者の感情によって学問の自由が侵害されている典型例です。
具体的な事例には次のようなものがあります。
このように、進路や研究の自由を不当に制限する行為は、教育的配慮を装ったアカハラにあたる可能性があります。
ですが、学生本人は仕方ないと思い込んでしまいやすく、それが泣き寝入りにつながる危険もあります。
これを防ぐためには、行為が不当な介入ではないかと冷静に見直すことが必要です。

学生や研究員が積み上げた成果を、上司や教授が自分のものとして発表・利用してしまうケースです。
若手に先を越されたくない、評価を独占したいという嫉妬や功名心が背景にあり、成果を囲い込んだり、横取りする形でアカハラが起きます。
これにより、被害者は努力の成果が正当に評価されず、履歴書や業績に残らないという大きな不利益を受けます。
被害者は、声を上げれば研究室に居づらくなると考え、泣き寝入りしてしまうことが多いのも特徴です。
具体的な事例には次のようなものがあります。
こうした横取りや不当利用は、努力がなかったことにされるだけでなく、著作権の侵害や研究不正として処分対象になる可能性もあります。
大学や学会が調査に乗り出すケースもあるため、被害者は声をあげることが重要です。

自分の地位や権威を守るために、学生や研究者を心理的に押さえ込むケースです。
能力がない、社会に出ても通用しないといった人格否定を繰り返したり、研究室内で意図的に孤立させるなど、精神的に追い詰める行為が特徴です。
表向きには正当な理由があるように見せかけながら、実際には支配や権威の維持のために行われています。
こうした精神的圧力は厳しい指導の一部に見えやすく、被害者自身も自分が至らないからと思い込んでしまいがちです。
ですが、これは教育環境を根本から壊す危険な行為です。
鍛えるためや指導の一環と称して、人格を否定したり過度なプレッシャーを与える事例も少なくありません。
このような行為はアカハラにとどまらず、パワハラにあたる可能性があります。
場合によっては脅迫罪や強要罪といった刑事事件に発展したり、民事上の損害賠償請求の対象となることもあります。
「自分が弱いから仕方ない」と抱え込むのではなく、異常だと感じた時点で立ち止まり、証拠を残したり相談窓口に声を上げることが大切です。

アカハラは、大学の研究室だけの問題と思われがちですが、実際にはもっと広範囲で起こっています。
どこにでも立場の差や評価権限がある以上、教育や研究に関わるあらゆる場面で被害は起こり得るのです。
アカハラが起こりやすい環境は以下のとおりです。
アカハラは、特別な人だけが経験するものではありません。
自分が置かれている環境を振り返り、「これっておかしいのでは?」と感じたときには、早めに確認することが大切です。

アカハラは、その場でのやり取りにとどまらず、被害が続くことで心身や将来に深刻な影響を及ぼします。
周囲に相談しても「気にしすぎ」と受け止められ、逆に立場が悪くなって孤立してしまうケースもあります。
加えて、本来なら続けられたはずの研究やキャリアを諦めざるを得ず、人生設計そのものが狂ってしまう人も少なくありません。
とくに大きなリスクとなるのが、精神面や健康への影響です。
強いストレスや不眠、体調不良が続くことで、学業や日常生活に支障が出てしまいます。
長期化すればうつ症状や適応障害、PTSDなどの診断を受けることもあります。
実際に見られるケースには次のようなものがあります。
常に「次は何を言われるのか」と緊張し、夜眠れない・体調が崩れるなど、日常生活に支障が出てしまう。
研究室で孤立し、周囲に相談できず、「自分が悪い」「自分はダメだ」と思い込んでしまう。
胃腸の不調や動悸、頭痛などが続き、学業や生活に影響が及ぶ。
長引けば、うつ症状や適応障害と診断されることもある。
研究や学業そのものが苦痛となり、進学や就職を諦めてしまう。
意欲自体が消え、人生設計に大きな影響を及ぼす。
アカハラは、学業や進路に影響するだけではありません。
被害者の心と体をじわじわと追い詰め、未来の可能性そのものを奪ってしまう危険があります。
我慢し続けても解決にはつながらず、放置すれば悪化する一方です。
自分が弱いせいだと抱え込まず、早めに相談することが大切です。

アカハラの被害は、早めに対応するほど被害は広がりにくくなります。
ここでは、自分でできる初期対応から、相談窓口、そして法的対応まで、解説します。

アカハラを受けてしまったとき大切なのは、証拠を残すことと、一人で抱え込まないことです。
具体的には、次のような行動を意識しましょう。
気のせいかもしれないと思って動かないと、証拠が失われてしまい、後から被害を立証することが難しくなります。

多くの大学には、アカハラを含むハラスメント全般に対応する相談窓口が設けられています。
「大学に言っても無駄では?」と思う方もいますが、学内の公式窓口を利用することは、被害を記録に残すことにもなります。
専任の相談員が対応し、話を整理して必要に応じた部署につなげてくれます。
学生・教職員向けに選任された相談員がいて、相談内容を聞き取り、改善に向けた調整を行います。
被害の訴えが受理されると、大学側が事実確認のための調査を行い、加害者に対して注意・処分・配置転換などの対応が取られる場合があります。
ただし、大学によっては、組織の体面を守るために動きが遅かったり、うやむやにされてしまうケースもあります。
そのため、学内相談窓口を利用しつつ、外部機関や専門家にも並行して相談するのが安心です。

大学に相談しても改善されなかったり、学内に味方がいない場合は、外部の支援団体を利用することが有効です。
アカハラ被害の相談や情報共有を行う全国的なネットワークで、大学が動かないケースでも、同じ事例を共有することで解決の糸口を探せます。
外部の窓口を利用することで、大学の対応に左右されず、客観的で実践的なサポートを受けながら前に進むことができます。

アカハラは内容によって、不法行為や違法行為として法的に争える場合があります。
将来に直結する不利益を受けたというときは、弁護士への相談が有効です。
根拠のない悪評を流されたり、研究成果を奪われた場合には、名誉を回復するための法的手段を取ることができます。
弁護士は過去の裁判例を踏まえて、適切な戦略をアドバイスしてくれます。
加えて、弁護士に相談することで、違法行為にあたるのか、大学側にどう責任を求められるのかが明確になり、行動の選択肢が広がります。
法的な対応は心理的にもハードルが高いですが、専門家に相談することで被害を公的に認めさせる道が開けるのです。

アカハラの被害を受けても、自分だけで証拠を集めるのは難しかったり、大学や第三者機関に相談しても動いてくれないかもしれないと不安になる方は少なくありません。
実際、大学や外部の相談窓口では、証拠がなければ十分に取り合ってもらえないケースもあります。
加えて、証拠を自力で集めようとして加害者に気づかれ、二次被害につながるリスクも否定できません。
だからこそ、安全に、客観的に証拠を残すことが大切です。

アカハラは、厳しい指導と混同されやすいため、どこからが不当な行為なのかを明確にすることが重要です。
当探偵事務所に依頼すれば、録音や記録の方法のアドバイスだけでなく、探偵が事実を整理し、支援団体や大学側への申し立てに使える形で証拠を残すことができます。
たとえば、発言の録音データやメールの保存方法一つとっても、後から「改ざんされたのでは?」と疑われないように保全する技術が必要です。
探偵が関与することで、証拠が単なる個人の主張ではなく、客観性を持つ記録として扱われやすくなります。
探偵が実際にサポートできることの例は、次のとおりです。
このように探偵は、単なる証拠集めではなく、法的に通用する形で提出することができます。

大学に相談しても、教授と学生の問題だからと処理が先延ばしにされたり、組織の名誉を守るために事実が軽視されるケースがあります。
とくに加害者が大学内で影響力を持つ立場にいる場合、被害者の声が正しく扱われないリスクがあります。
当探偵事務所に証拠収集を依頼しておけば、大学が十分に対応してくれなかった場合でも、その記録を外部機関や弁護士に直接提出することができます。
内部での調査が遅れたり握りつぶされても、第三者が押さえた証拠が盾となり、被害をうやむやにされるのを防ぐことになるのです。

当探偵事務所の大きな強みは、弁護士と連携して動けることです。
調査によって得られた資料や報告書は、そのまま損害賠償請求や裁判での証拠として使えます。
研究テーマの強制や推薦状の拒否といった学内での権力乱用は、外から見ると状況が分かりにくいものです。
ですが、探偵がやり取りを記録し、弁護士に引き継ぐことで、アカハラ行為が具体的に存在したという事実を証明する武器になります。
加えて、被害者本人が直接弁護士に行く前に、証拠を整理しておけば、法的手続きにスムーズに移行でき、結果的に費用や時間の負担も軽減できます。

アカハラは、厳しい指導だから仕方ないと自分に言い聞かせてしまいやすい問題です。
ですが、研究や将来に不利益を与えたり、心身を追い詰めるような言動は、決して正当化されるものではありません。
一人で抱え込む必要はありません。
まずは信頼できる相談窓口や当探偵事務所の無料相談を利用し、状況を整理するところから始めましょう。

監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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